2015年頃によく話題にのぼっていて、最近また注目されているテレマティクス保険。海外ではすでに導入も進んでいるこちらの保険。
IoT(Internet of Things:あらゆるモノがインターネットに接続され、相互に情報交換し連携する仕組み)を利用した、これまでとは異なる新しいカタチの自動車保険です。
いったいどういった保険なのでしょうか?
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テレマティクス保険は通信と情報のサービス
まず「テレマティクス」とは、テレコミュニケーション(Telecommunication:通信)とインフォマティクス(Informatics:情報科学)から作られた造語です。
スマートフォンや携帯電話などの移動体通信システムを利用してサービスを提供することの総称を指しています。
自動車業界では他にもカーナビやドライブレコーダといった車載機に通信機能を持たせた「カーテレマティクス」が自動車IT化の象徴となっています。そういったインターネットに接続された車は、新しい一つの情報端末と位置づけられ「コネクテッドカー」とも呼ばれます。
テレマティクス保険とはそういった通信システムを利用して車の運転傾向や状況データを保険会社側で収集し、それらの情報を基に個々に保険料金を算出する仕組みの自動車保険です。
テレマティクス保険はその名の通り、テレマティクス、すなわち通信と情報を使った保険サービスです。
テレマティクス保険は個々と連動する
テレマティクス保険は保険契約車両の個々のデータが直接保険料金に反映されます。
車から得られる様々なデータから、個々の事故リスクを詳細に分析・評価することができるため、保険料負担を公平化する事が可能です。
また、自動車事故そのものの低減効果も報告されています。これは自分自身の運転がそのまま保険料金に反映されるとういうシステムから、ドライバーがより慎重な運転を心掛ける傾向にあるからと推測できます。
やはり自身の行動がそのまま課金される、お金が掛かる事に直結するのですから、それはそれは大きな行動原理となる訳です。
テレマティクス保険には2つのタイプがある
テレマティクス保険には保険料金の算定方式によって大きく分けて2つのタイプがあります。
「走行距離連動型(PAYD:Pay As You Drive)」と「運転行動連動型(PHYD:Pay How You Drive)」の2つです。
▼ 走行距離連動型(PAYD:Pay As You Drive)
名称のとおり、車の走行距離の長短をベースに保険料金が算定されるタイプです。
これまでも年間走行距離に応じて保険料金が変動するシステムは採用されていますが、それは事前に申告する「年間走行予定距離」や「過去の年間走行距離」をベースにしており、それが各社で区分化された走行距離範囲のどこに当てはまるかで判断されます。
これがテレマティクスの利用によって走行距離データは自動的に取得され申告事態が不要になります。しかも実際の走行距離がベースになりますので、距離区分によらず保険料金をより詳細に算出する事も可能です。
出典:国土交通省
▼ 運転行動連動型(PHYD:Pay How You Drive)
こちらは運転行動連動型といわれるタイプです。車の運転傾向について車載センサー等から様々なデータを取得して分析、事故リスクを評価して保険料金を算定する仕組みです。
基本的には安全運転と評価されば安くなりますし、危険運転が多いと判断されれば保険料金は高くなります。テレマティクス保険としてはこちらがメインになるのではないでしょうか。
取得・送信されるデータには、運転情報と運転行動情報があります。
運転情報としては、運転頻度や運転時間、日時、距離、場所など。運転行動情報としては、最高速度や平均速度、加減速、ハンドリングやエンジン回転数などです。
ただ、各保険会社で利用するデータ項目についてはほぼ共通ですが、具体的な保険料金の算定方法は各社の判断による部分が大きく内容は異なりブラックボックスとなっています。
出典:国土交通省
テレマティクス保険のメリットとデメリット
ICT(Information and Communication Technology)「情報通信技術」を利用したこの新システムの自動車保険ですが、どの様なメリットとデメリットがあるのでしょうか。
消費者と保険会社、そして国全体としてもメリットはありますが順番に見ていきましょう。
保険契約者からのメリット
まず我々消費者としてのメリットとしては「保険料金が安くなる」、「安全運転促進による事故減少」、「保険料負担の公平性向上」、「事故発生時の対応強化」があります。
運転行動連動(PHYD)タイプのテレマティクス保険では運転傾向がそのまま保険料金に直結しますので自然と安全運転を意識する事になります。結果、安全運転が促進され、その安全運転により保険料金が安くなるという好循環が生まれます。
保険料金については、特に若年層について安くなる傾向があるようです。英国イギリスの保険会社では若年層(18~25歳)の保険料金が34%減額となった事例も報告されています。
また、自身の運転が保険料に反映されるシステムは、個々に合った適切な保険料金のとなるので公平性が高いというメリットもあります。
加えて事故やトラブル発生時においては、テレマティクスによるリアルタイムなデータ通信により確実かつ早期な対応が期待できます。例えば事故現場の位置を自動的に取得できたり、事故直前の運転状況などがデータから分かったりする訳です。
保険会社からのメリット
保険会社としてのメリットは「支払い保険金額の減少」、「新規保険契約者の増加」、「顧客満足度の向上」、「保険金詐欺対策」があります。
運転行動連動(PHYD)タイプの契約によって、運転者が安全運転を意識する様になれば事故も少なくなり、保険会社の支払う保険金額も減少して収益性が向上します。
そして若年層の保険料金が大きく下がることで、これまで金銭的な負担が大きく任意保険加入できなかった層の新規保険契約の増加も期待ができます。
また前述もしましたが、テレマティクスによる事故対応の強化によって顧客満足度の向上も望めます。それは保険サービス自体の強化に他なりません。
リアルタイムに取得できる車の状態や運転状況データは、偽りの事故で保険金を騙しとろうとする保険金詐欺の発見にも効果を発揮すると考えられています。
国(政府)からのメリット
最後に国(政府)としてのメリットについてです。これは「交通事故の減少」、「排出ガスの減少」、「保険加入率の増加」があります。
最も大きな効果はやはり、テレマティクス保険によって安全運転が促進され、社会全体で交通事故の減少が実現できる可能性があることです。また、「安全運転=急加速・急減速のないエコ運転」となることで車からの無駄な排気ガスが少なくなり大気環境保護の効果も見込めます。
若年層や事故リスクの低い方たちの保険料金を安くできるので、保険加入率が上昇し国民生活の安定性や質の向上につながります。
テレマティクス保険のデメリットは?
メリットがあればデメリットもあるのが常ですが、ことテレマティクス保険についていえばデメリットは多くはありません。
強いて言えば、位置情報や運転データ情報が送信されてしまうことからプライバシーの問題。データ送受信が発生するので通信料が掛かってしまう事。
そして、スポーツ走行愛好者の保険未加入増加が危惧される事くらいでしょうか。
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日本におけるテレマティクス保険の普及状況
諸外国では、テレマティクス保険は大分メジャーな存在になっています。米国、英国、イタリアの3カ国では、20社以上の保険会社がテレマティクス保険商品を提供しています。
では日本での普及状況はどうなっているのでしょうか?
残念ながら、今現在(2017年9月)において日本で提供されているのはソニー損保の「やさしい運転キャッシュバック型」のみです。
これは運転行動連動(PHYD)タイプの保険で、提供されるドライブカウンタ(車載機)を使って運転傾向を数値化します。
急発進・急ブレーキのない「やさしい運転」であればあるほど高得点を得られ、点数によって保険料金の最大20%をキャッシュバックとして受ける事ができるというものです。ドライブカウンタ自体に通信機能はない為、点数の申告はドライブカウンタの申告コードを保険会社へ通知する事で行います。
保険会社と直接通信を行いデータ交換する訳ではないので、本来のテレマティクス保険とは少し異なりますがこれから先に期待が持てる保険サービスです。
また、ソニー損保は、ヤフー株式会社とスマートフォン向けカーナビアプリ「Yahoo!カーナビ」から得られる運転特性データを活用した、新しいテレマティクス保険商品や関連サービスの開発に向けた共同研究を開始しています。
その他にも、損保ジャパン日本興亜が同じくカーナビアプリ「ポータブルスマイリングロード」と連携したテレマティクス保険の開発に着手しており、2017年中のサービス開始を予定しています。
今のところ、日本でのテレマティクス保険の普及は進んでいるとは言えない状況です。
しかしながら、各社で研究開発は着々と進んでいますので、今後のについては大いに期待してもよいでしょう。
テレマティクス保険を簡単にいえば!
今回は、これから注目必須になるテレマティクス保険について書いてみました。
ソニー損保の「やさしい運転キャッシュバック型」については、また別の機会に詳しく触れてみたいと思います。
世の中のIoTや車のIT化の潮流に乗って、テレマティクス保険やそれに関連するサービスはこれからもっともっと発展していく事でしょう。
急速に伸びてきている自動運転技術とも一体どのように関わっていくのか注目ですね。
それでは、テレマティクス保険を簡単にいえば!
今回のテーマを簡単に言えば!
テレマティクス保険とは通信と情報を利用したIT時代の新しい形の自動車保険です。
テレマティクス保険には走行距離連動型(PAYD)と運転行動連動(PHYD)の2つのタイプがある。
テレマティクス保険の導入で若年層の保険料金が安くなったり、事故の減少など様々なメリットが期待される。
日本では本格的なテレマティクス保険の普及は進んでいないが、近々サービス提供開始が予定されている。
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