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自動車保険のASV割引。ASVって何なの?その機能や割引適用の条件を知ろう。

ASV割引と適用条件1

2018年から各自動車保険会社でもASV割引制度が始まりました。

これによって保険料金の約9%が割引になりますから、なかなか影響力の大きい割引制度になります。

ところでこの割引の対象とされる『ASV』って一体何でしょう?

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「ASV」とはAdvanced Safety Vehicleの事です。略してASV、日本語で言えば「先進安全自動車」となります。

どの様な点が先進で安全なのかというと、システムや装置等で車側で安全性を高める機能が搭載されている事が挙げられます。

つまり、先進技術を利用してドライバーの安全運転を支援するシステムを搭載した自動車のことを「ASV」といいます。

現時点で言えば、ASV技術はあくまでもドライバーが主体で運転する事を前提として、ドライバーの安全運転を支援するものです。しかし、将来的には今盛んに実用化に向けて研究が進んでいる自動運転と統合された形になってゆくでしょう。

一概にASV技術といってもその機能は様々です。現在実用化されているASV技術を以下に挙げてみます。

実用化されているASV技術

・衝突被害軽減ブレーキ(AEB)

・レーンキープアシスト

・車線逸脱警報(LDW)

・アダプティブクルーズコントロール(ACC)

・横滑り防止装置(ESC)

・駐車支援システム

・バックカメラ

・ペダル踏み間違い時加速抑制装置

・後側方接近車両注意喚起装置

▼ 衝突被害軽減ブレーキ(AEB)

前方の障害物との衝突を予測して警報を鳴らし、自動ブレーキ制御により衝突被害を軽減するために装置。こちらはスバルアイサイトでも有名になりましたね。

▼ 車線逸脱警報(LDW)

運転者が意図せず走行車線から逸脱しそうなとき、警報によって注意を促します。

▼ レーンキープアシスト

走行車線の中央付近を維持するようアシストする機能または装置。車が車線から逸脱しそうになると警報で知らせたり、運転者のハンドル操作をアシストして車線に沿った走行を補助します。

▼ アダプティブクルーズコントロール(ACC)

従来のクルーズコントロール同様にアクセル操作を行わずに自動で一定の速度で走行する機能を持ち、それに加え先行車の動向に応じて車間距離を調整し、追随するなどの車速制御も行う。

▼ 横滑り防止装置(ESC)

車両の横滑りの状況に応じて制動力や駆動力を制御する装置。自動車の旋回時における姿勢を安定させる装置の一種で「スタビリティコントロールシステム」とも言われる。各メーカーによっても呼称が異なる。

▼ 駐車支援システム

車の後退駐車や縦列駐車について、ハンドル操作を車両側で自動で行ってくれる機能。アクセルとブレーキ操作は自身で行う必要がある。

▼ バックカメラ

車の後退時に、後方の状況をカメラからモニターに映し出す機能。ドライバーの死角となる後方視界を確保し、より安全性を高めます。今となっては当たりまえ感のあるバックカメラもASVの一つです。

▼ ペダル踏み間違い時加速抑制装置

ドライバーのシフトレバーやアクセルペダルの誤操作等による急発進・急加速を抑制する装置。車両側で他の車や障害物を認識して衝突の可能性がある場合にはエンジン出力をコントロールして抑制します。

▼ 後側方接近車両注意喚起装置

走行中にドライバーの死角となりやすい後側方走行車両や、後退時に左右後方から接近してくる車両を検知します。接近車両の検知には準ミリ波レーダーを使用しており、検知するとインジケータ表示やアラームで注意喚起を行います。

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ASV割引と適用条件2

先ほどは実用化された代表的なASV技術についてご紹介しました。一言で「ASV」といっても様々な機能があるのがお分かり頂けたかと思います。

しかしながら「ASV割引適用の対象」となるASV機能は、【衝突被害軽減ブレーキ(AEB)】いわゆる自動ブレーキに限られる事がほとんです。

少なくとも衝突被害軽減ブレーキ(AEB)が搭載された車でなければASV割引は受けられないと思って頂いてよいでしょう。この事から別名、「自動ブレーキ割引」などと呼ばれることもあります。

ASV割引の適用条件は、まず「衝突被害軽減ブレーキ(AEB)」を搭載している車である事。

そして、自家用普通乗用車・自家用小型乗用車については販売開始から3年以内の型式に限ります。3年の期限がある理由は「型式別料率クラス制度」が関係しています。

型式別料率クラスとは、その車(型式)の保険実績を評価・反映したデータベースであり、それによってリスクの高い型式とリスクの低い型式で保険料金に差異を付けています。

3年を経過した車は、その型式ごとに「型式別料率クラス」に3年間の保険実績が十分反映される事になります。つまり、衝突被害軽減ブレーキ(AEB)のリスク低減効果が料率クラスとして十分に評価され、それが今後の保険料金に反映される準備ができたと見なされます。

よって3年という期限があるのです。決して期限が終わったからといって、その車(型式)の保険料金にとって不利になるという訳ではありません。

このあたりは、関連記事で詳しく説明しているので是非ご参照ください。

ASV割引の適用条件
対象 割引期限 割引条件
自家用小型乗用車 型式販売開始から3年 衝突被害軽減ブレーキ(AEB)搭載
自家用普通乗用車
自家用軽四輪乗用車 型式販売開始から3年
※導入当初は制限なしだった

当初、軽自動車については「発売後約3年以内の制限」は設けらず、自動ブレーキが搭載されていれば割引が適用されていました。

しかし現在においては、軽自動車にも予定通り2020年1月1日から型式別料率クラス制度が導入されており、普通・小型自動車と同様に「発売後約3年以内の型式について」自動ブレーキ割引(ASV割引)が適用されるように改定されています。

ASV割引と適用条件2020※型式発売から3年間ASV割引が適用される

残念ながら全ての自動車保険会社でASV割引を導入している訳ではありません。そのあたりは各社の裁量による様です。

参考までに、現在ASV割引を導入している保険会社をリストアップしてみました。

ASV割引のある保険会社
 会社名  割引率
 あいおいニッセイ同和損保  9%
 おとなの自動車保険
(セゾン自動車火災保険)
 損保ジャパン日本興亜
 ソニー損保
 東京海上日動
 三井ダイレクト損保
 三井住友海上
 朝日火災海上
 AIG損保
 JA共済
 共栄火災
 SBI損保 不明
 イーデザイン損保
※2018年7月1日以降のご契約に適用

既に多くの保険会社にてASV割引が導入されているのが分かりますね。

割引率でいうと「9%」のディスカウントというのがコンセンサスの様です。「SBI損保」と「イーデザイン損保」については割引率を明示してはいないものの、他と差異を付けるとも思えませんので一律9%の割引率と考えて良さそうです。

ASV割引と適用条件3

Advanced Safety Vehicle。略してASVは、様々なASV技術が盛り込まれた先進技術の塊のような車です。

その先進技術によって、ドライバーの安全運転を支援し事故発生を大きく抑制する事が可能です。

その有効性が世間一般にも認められたからこそ、ASV割引という新しい割引サービスの導入が始まっていると言えます。

これからも進化を続け、安全でかつ、経済的にも環境にも優しい車社会が実現されれば、それは本当に嬉しい限りですね。

それでは、自動車保険のASV割引を簡単に言えば!

今回のテーマを簡単に言えば!

 ASV技術には様々な機能やシステムが存在する。

 ASV割引は衝突被害軽減ブレーキ(AEB)搭載の車両が対象。

 普通・小型車のASV割引には期限があり、型式発売から3年以内。軽自動車には期限なし。

 ASV割引の割引率は一律9%。割引サービス導入の保険会社も続々増加中。

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